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名探偵たちの最後


真っ赤な夕陽に映えるゴルゴダの丘。
社会派推理の一族に現実的という技を使われ本格推理を封印された名探偵一族。
シャーロックを筆頭にホームズ一族、デュパン、クィーン、ポワロたち、今しもロンギヌスの槍が・・・。

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久々にだらだら〜を書いています。こんな出だしで始まった今回は、「名探偵たちの最後」。
名探偵たちも普通の人間(?)、死ぬ事もあります。死ぬ前にシリーズが終わってしまったり、いろいろな最後を迎えます。それでは、名探偵たちの最後について話していきましょう。

「名探偵たちの最後」というのは、シリーズが終わってしまう事ですが、
最後の作品で名探偵が「いつも通り終了する」場合と「死を迎える、または名探偵としての活躍をしなくなる」場合。大まかに分けると、この二通りだと思います。

前者の場合、名探偵が最後を迎える訳ではなく、作者側のいろいろな事情によってシリーズが書かれなくなり終わってしまうわけです。他のシリーズ及び他の作品に人気が集まった為の自然終了、作者の死・・・等。
シリーズが終わってしまうのは悲しい事ですが仕方ありません。名探偵が無事なままであるという状況を祝って、いつか復活する事を祈りましょう。


さて、問題は後者の場合です。
これには、いろいろあります。
まず、死を迎えるという場合があります。ネタばれになるので名前を書けませんが、ある有名な名探偵も最後の作品で亡くなりました。この作品が発表された時、お葬式が行われたそうです。初登場の作品で死を迎えた名探偵もいます。

死を迎えた名探偵には、シャーロック・ホームズの様な例もあります。ホームズは、一度作者によって殺されました。
ライバル、モリアーティ教授と死闘の末に死んでしまったというのです。でも、読者からの復活の希望・脅迫(!?)等があり我らが名探偵、ちゃんと復活しました。

死の他には、「事件から手を引く、もう事件に興味がなくなったので名探偵として活躍しなくなる」という場合もあります。
名探偵は以前と変わらずにいるので、ある意味、読者にとっては死よりも悲しい状況です。具体的に言うとある事件(最後の事件)をきっかけに「もう事件は解決しない」と決意してしまうのです。(とある名探偵の最後もこういう状況でした、その作品を読んだ時、私は、とても悲しかった事を思い出します。)

また、こういう場合もあります。
最後の事件で名探偵が旅立ってしまうのです。
日本の三大名探偵のうちの一人も最後はアメリカに旅立ってしまいます。
(私としては、アメリカに旅立ったあとの作品も読んでみたかったです。)


先ほど「名探偵たちの最後」というのは、名探偵たちが最後を迎えシリーズが終わってしまう事と書きましたが、初登場で最後を迎えてしまった名探偵もいます。その場合、作者としてはシリーズ化するつもりでなく単発の作品として名探偵を登場させているのですが、その名探偵に人気が集まってしまい、仕方なくシリーズ化したというものです。その初登場の作品ですでに名探偵が最後を迎えている、つまりは、名探偵の死や探偵業の引退という状況になっているのです。その為、2作目以降の作品では、仕方なく初登場の事件よりも時間的に前という設定などで書かれていたりします。フィリップ・トレントやメルカトル鮎などがその例です。
アルセーヌ・リュパンも当初一作だけの予定だったので初登場作は「リュパンの逮捕」という題名の通り、この作品でリュパンは捕まってしまいます。この場合、2作目以降は監獄から脱出するという所から始まります。


その他に特殊な例としては、一人の名探偵に対して最後の作品が何作かある場合があります。
実際には、最後に発表された作品が本当の作品なのですがシリーズ中に何度か最後を迎えた為に最後の作品という物が複数存在するわけです。ホームズもその一例です。
そういう名探偵たちの中でも特に最後の作品が多い例を具体的にあげます。
一度シリーズが通常の終わり方で終了します。何年も経ってからシリーズが再開されます。そして最後の事件で名探偵が事件から興味を無くし引退してしまいます。ところが、その後の作品が存在します。それは難事件が起こり誰も解決できないので引退している名探偵を無理矢理事件解決に引っぱり出すというものです。こうやってシリーズを続ける事で複数の最後の作品ができあがってしまったのです。


このように名探偵の最後というのは、いろいろな場合があります。
でも、安心してください。一度最後を迎えたとしても、復活する事もあります。
また、他の作者による復活もあります。そして何よりも安心できるのは、たとえ名探偵の一人がいなくなったとしても現在では新しい名探偵たちが続々と現れているのです。そしてその新しい名探偵たちは、きっとこれからも難事件を解決してくれる事でしょう。


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ロンギヌスの槍によって今にも息の根を止められようとした瞬間。
読者の声という助っ人が現れ、間一髪ホームズ一族並びに名探偵一族は、助かりました。またこれを機会に新本格推理という一族も現れ、それ以降、彼らは、巷にあふれる難事件を解決して末永く暮らしましたとさ。







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