シャーロック・ホームズ |
聖典 |
「聖典」とは、コナン・ドイルが執筆したものでありシャーロック・ホームズが登場して 事件に関わる60編(長編4編、短編56編)の物語の事です。 (この表の日本語で明記されている物は、すべてハヤカワ・ミステリ文庫版の名称を使用しました。 本来なら新潮文庫版の名称を使うべきであると思われますが新潮文庫版の名称を使った事件簿は、 他のホームページにもあるのでここでは、ハヤカワ・ミステリ文庫版の名称を使用しました。) |
No. | 事件名(原題名 発表年) | 収録短編集(出版年) | 日本での主な訳本 (ハヤカワ・ミステリ文庫版による) |
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1 | 緋色の研究 (A Study in Scarlet. 1887) |
「緋色の研究」(長編) | |
2 | 四つの署名 (The Sign of the Four. 1890) |
「四つの署名」(長編) | |
3 | ボヘミア国王の醜聞 (A Scandal in Bohemia 1891) |
「The Adventures of Sherlock Holmes.」 (1892) |
「シャーロック・ホームズの冒険」(短編集) |
4 | 赤毛連盟 (The Red-Headed League 1891) |
「The Adventures of Sherlock Holmes.」 (1892) |
「シャーロック・ホームズの冒険」(短編集) |
5 | 消えた花婿 (A Case of Identity 1891) |
「The Adventures of Sherlock Holmes.」 (1892) |
「シャーロック・ホームズの冒険」(短編集) |
6 | ボスコム渓谷の謎 (The Boscombe Valley Mystery 1891) |
「The Adventures of Sherlock Holmes.」 (1892) |
「シャーロック・ホームズの冒険」(短編集) |
7 | 五つのオレンジの種 (The Five Orange Pips 1891) |
「The Adventures of Sherlock Holmes.」 (1892) |
「シャーロック・ホームズの冒険」(短編集) |
8 | 唇のねじれた男 (The Man with the Twisted Lip 1891) |
「The Adventures of Sherlock Holmes.」 (1892) |
「シャーロック・ホームズの冒険」(短編集) |
9 | 青いガーネット (The Adventure of the Blue Carbuncle 1892) |
「The Adventures of Sherlock Holmes.」 (1892) |
「シャーロック・ホームズの冒険」(短編集) |
10 | まだらの紐 (The Adventure of the Speckled Band 1892) |
「The Adventures of Sherlock Holmes.」 (1892) |
「シャーロック・ホームズの冒険」(短編集) |
11 | 技師の親指 (The Adventure of the Engineer's Thumb 1892) |
「The Adventures of Sherlock Holmes.」 (1892) |
「シャーロック・ホームズの冒険」(短編集) |
12 | 未婚の貴族 (The Adventure of the Noble Bachelor 1892) |
「The Adventures of Sherlock Holmes.」 (1892) |
「シャーロック・ホームズの冒険」(短編集) |
13 | 緑柱石の宝冠 (The Adventure of the Beryl Coronet 1892) |
「The Adventures of Sherlock Holmes.」 (1892) |
「シャーロック・ホームズの冒険」(短編集) |
14 | ぶなの木荘 (The Adventure of the Copper Beeches 1892) |
「The Adventures of Sherlock Holmes.」 (1892) |
「シャーロック・ホームズの冒険」(短編集) |
15 | シルヴァー・ブレイズ号事件 (Silver Blaze 1892) |
「The Memoirs of Sherlock Holmes.」 (1894) |
「シャーロック・ホームズの回想」(短編集) |
16 | 黄色い顔 (The Yellow Face 1893) |
「The Memoirs of Sherlock Holmes.」 (1894) |
「シャーロック・ホームズの回想」(短編集) |
17 | 株式仲買店の店員 (The Stockbroker's Clerk 1893) |
「The Memoirs of Sherlock Holmes.」 (1894) |
「シャーロック・ホームズの回想」(短編集) |
18 | グロリア・スコット号事件 (The Gloria Scott 1893) |
「The Memoirs of Sherlock Holmes.」 (1894) |
「シャーロック・ホームズの回想」(短編集) |
19 | マスグレーブ家の儀典書 (The Musgrave Ritual 1893) |
「The Memoirs of Sherlock Holmes.」 (1894) |
「シャーロック・ホームズの回想」(短編集) |
20 | ライゲートの大地主 (The Reigate Squires 1893) |
「The Memoirs of Sherlock Holmes.」 (1894) |
「シャーロック・ホームズの回想」(短編集) |
21 | 背中の曲がった男 (The Crooked Man 1893) |
「The Memoirs of Sherlock Holmes.」 (1894) |
「シャーロック・ホームズの回想」(短編集) |
22 | 入院患者 (The Resident Patient 1893) |
「The Memoirs of Sherlock Holmes.」 (1894) |
「シャーロック・ホームズの回想」(短編集) |
23 | ギリシャ語通訳 (The Greek Interpreter 1893) |
「The Memoirs of Sherlock Holmes.」 (1894) |
「シャーロック・ホームズの回想」(短編集) |
24 | 海軍条約文書 (The Naval Treaty 1893) |
「The Memoirs of Sherlock Holmes.」 (1894) |
「シャーロック・ホームズの回想」(短編集) |
25 | 最後の事件 (The Final Problem 1893) |
「The Memoirs of Sherlock Holmes.」 (1894) |
「シャーロック・ホームズの回想」(短編集) |
26 | バスカヴィル家の犬 (The Hound of the Baskervilles 1902) |
「バスカヴィル家の犬」(長編) | |
27 | 空家の怪事件 (The Adventure of the Empty House 1903) |
「The Return of Sherlock Holmes.」 (1905) |
「シャーロック・ホームズの復活」(短編集) |
28 | ノーウッドの建築業者 (The Adventure of the Norwood Builder 1903) |
「The Return of Sherlock Holmes.」 (1905) |
「シャーロック・ホームズの復活」(短編集) |
29 | 踊る人形 (The Adventure of the Dancing Men 1903) |
「The Return of Sherlock Holmes.」 (1905) |
「シャーロック・ホームズの復活」(短編集) |
30 | 孤独な自転車乗り (The Adventure of the Solitary Cyclist 1904) |
「The Return of Sherlock Holmes.」 (1905) |
「シャーロック・ホームズの復活」(短編集) |
31 | プライオリ・スクール (The Adventure of the Priory School 1904) |
「The Return of Sherlock Holmes.」 (1905) |
「シャーロック・ホームズの復活」(短編集) |
32 | ブラック・ピーター (The Adventure of Black Peter 1904) |
「The Return of Sherlock Holmes.」 (1905) |
「シャーロック・ホームズの復活」(短編集) |
33 | チャールズ・オーガスタス・ミルヴァートン (The Adventure of Charles Augustus Milverton 1904) |
「The Return of Sherlock Holmes.」 (1905) |
「シャーロック・ホームズの復活」(短編集) |
34 | 六つのナポレオンの胸像 (The Adventure of the Six Napoleons 1904) |
「The Return of Sherlock Holmes.」 (1905) |
「シャーロック・ホームズの復活」(短編集) |
35 | 三人の学生 (The Adventure of the Three Students 1904) |
「The Return of Sherlock Holmes.」 (1905) |
「シャーロック・ホームズの復活」(短編集) |
36 | 金縁の鼻眼鏡 (The Adventure of the Gold Pince-Nez 1904) |
「The Return of Sherlock Holmes.」 (1905) |
「シャーロック・ホームズの復活」(短編集) |
37 | スリー・クォーター失踪事件 (The Adventure of the Missing Three-Quarter 1904) |
「The Return of Sherlock Holmes.」 (1905) |
「シャーロック・ホームズの復活」(短編集) |
38 | アベ荘園 (The Adventure of the Abbey Grange 1904) |
「The Return of Sherlock Holmes.」 (1905) |
「シャーロック・ホームズの復活」(短編集) |
39 | 第二の血痕 (The Adventure of the Second Stain 1904) |
「The Return of Sherlock Holmes.」 (1905) |
「シャーロック・ホームズの復活」(短編集) |
40 | 恐怖の谷 (The Valley of Fear. 1915) |
「恐怖の谷」(長編) | |
41 | ウィスタリア荘 (The Adventure of Wisteria Lodge 1908) |
「His Last Bow.」 (1917) |
「シャーロック・ホームズ最後の挨拶」(短編集) |
42 | ブルース=パーティントンの設計書 (The Adventure of the Bruce-Partington Plans 1908) |
「His Last Bow.」 (1917) |
「シャーロック・ホームズ最後の挨拶」(短編集) |
43 | 悪魔の足 (The Adventure of the Devil's Foot 1910) |
「His Last Bow.」 (1917) |
「シャーロック・ホームズ最後の挨拶」(短編集) |
44 | 赤輪団 (The Adventure of the Red Circle 1911) |
「His Last Bow.」 (1917) |
「シャーロック・ホームズ最後の挨拶」(短編集) |
45 | フランシス・カーファックス姫の失踪 (The Disappearance of Lady Frances Carfax 1911) |
「His Last Bow.」 (1917) |
「シャーロック・ホームズ最後の挨拶」(短編集) |
46 | 瀕死の探偵 (The Adventure of the Dying Detective 1913) |
「His Last Bow.」 (1917) |
「シャーロック・ホームズ最後の挨拶」(短編集) |
47 | 最後の挨拶 (His Last Bow:The War Service of Sherlock Holmes 1917) |
「His Last Bow.」 (1917) |
「シャーロック・ホームズ最後の挨拶」(短編集) |
48 | ボール箱 (The Cardboard Box 1893) |
「His Last Bow.」 (1917) |
「シャーロック・ホームズ最後の挨拶」(短編集) |
49 | マザリンの宝石 (The Adventure of the Mazarin Stone 1921) |
「The Case Book of Sherlock Holmes.」 (1927) |
「シャーロック・ホームズの事件簿」(短編集) |
50 | ソア・ブリッジ (The Problem of Thor Bridge 1922) |
「The Case Book of Sherlock Holmes.」 (1927) |
「シャーロック・ホームズの事件簿」(短編集) |
51 | 這う男 (The Adventure of the Creeping Man 1923) |
「The Case Book of Sherlock Holmes.」 (1927) |
「シャーロック・ホームズの事件簿」(短編集) |
52 | サセックスの吸血鬼 (The Adventure of the Sussex Vampire 1924) |
「The Case Book of Sherlock Holmes.」 (1927) |
「シャーロック・ホームズの事件簿」(短編集) |
53 | 三人のガリデブ氏 (The Adventure of the Three Garridebs 1925) |
「The Case Book of Sherlock Holmes.」 (1927) |
「シャーロック・ホームズの事件簿」(短編集) |
54 | 高名の依頼人 (The Adventure of the Illustrious Client 1925) |
「The Case Book of Sherlock Holmes.」 (1927) |
「シャーロック・ホームズの事件簿」(短編集) |
55 | 三破風の家 (The Adventure of the Three Gables 1926) |
「The Case Book of Sherlock Holmes.」 (1927) |
「シャーロック・ホームズの事件簿」(短編集) |
56 | 蒼白の兵士 (The Adventure of the Blanched Soldier 1926) |
「The Case Book of Sherlock Holmes.」 (1927) |
「シャーロック・ホームズの事件簿」(短編集) |
57 | ライオンのたてがみ (The Adventure of the Lion's Mane 1926) |
「The Case Book of Sherlock Holmes.」 (1927) |
「シャーロック・ホームズの事件簿」(短編集) |
58 | 隠居した絵具屋 (The Adventure of the Retired Colourman 1927) |
「The Case Book of Sherlock Holmes.」 (1927) |
「シャーロック・ホームズの事件簿」(短編集) |
59 | 覆面の下宿人 (The Adventure of the Veiled Lodger 1927) |
「The Case Book of Sherlock Holmes.」 (1927) |
「シャーロック・ホームズの事件簿」(短編集) |
60 | ショスコム荘 (The Adventure of Shoscombe Old Place 1927) |
「The Case Book of Sherlock Holmes.」 (1927) |
「シャーロック・ホームズの事件簿」(短編集) |
経外典 |
「経外典」とは、上記60編に当てはまらないものでコナン・ドイルが執筆したと思われるものであり シャーロックホームズまたはシャーロックホームズと思われる人物が登場する物語の事です。 「経外典」については、正式に定義がされていない(と思う)ので正式な数は、はっきりしません。 ジャック・トレーシーによると8編ありそのうち2編は未発表だそうです。 (パロディやパスティッシュを含めると膨大な数になります。) ここには、日本国内で簡単に手に入る有名な「経外典」を掲載します。 |
No. | 邦題名(原題名 発表年) | 日本での主な訳本 |
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1 | 野外バザー(1896) | ミステリ・マガジン1980年12月号 「ドイル傑作選I ミステリー篇 」翔泳社('99.12) 「まだらの紐 ドイル傑作選I」創元推理文庫('04.07) |
2 | ワトスンの推理法修業(1924) | ミステリ・マガジン1980年12月号 「ドイル傑作選I ミステリー篇 」翔泳社('99.12) 「まだらの紐 ドイル傑作選I」創元推理文庫('04.07) |
3 | 王冠のダイヤモンド(戯曲) (1900年代初頭執筆 1921年初演) |
ミステリ・マガジン1980年12月号 「ドイル傑作選I ミステリー篇 」翔泳社('99.12) 「まだらの紐 ドイル傑作選I」創元推理文庫('04.07) |
4 | 消えた臨急 (The Lost Special 1898) |
「ドイル傑作集I −ミステリー編−」新潮文庫 「ドイル傑作選I ミステリー篇 」翔泳社('99.12) 「まだらの紐 ドイル傑作選I」創元推理文庫('04.07) |
5 | 時計だらけの男 (The Man with the Watches 1898) |
「ドイル傑作集I −ミステリー編−」新潮文庫 「ドイル傑作選I ミステリー篇 」翔泳社('99.12) 「まだらの紐 ドイル傑作選I」創元推理文庫('04.07) |
6 | まだらの紐(戯曲)(1910年初演) | 「ドイル傑作選I ミステリー篇 」翔泳社('99.12) 「まだらの紐 ドイル傑作選I」創元推理文庫('04.07) |
他には有名なもので「指名手配の男」という作品があります。 これは、当初ドイルの遺稿として61番目の作品と言われて出版されましたが、 後にアーサー・ホイテッカーという人物が書いたプロットをコナンドイルが買い取った物であり、ドイル自身が書いた物ではない事が判明しました。 日本でもコナンドイル著としてこの作品が収録されている出版物がありますので、 勘違いされている方もいるかと思われます。 その他、「まだらの紐 ドイル傑作選I」創元推理文庫には上記の他に「シャーロック・ホームズのプロット」として 実際には作品にならなかったプロットが載っています。 追記('13.06.22 '15.11.25) コナン・ドイル財団公認のホームズ新作長編としてアンソニー・ホロヴィッツ著「絹の家」角川書店 (2013/04) 角川文庫 (2015/10) が出版されました。 これは、コナン・ドイルが書いたものではありませんが財団が正式に公認して61番目の作品としたものです。 追記('16.01.30) 上記のアンソニー・ホロヴィッツによるコナン・ドイル財団公認作品第二弾が出版されました。 アンソニー・ホロヴィッツ著「モリアーティ」角川書店 (2015/11) 角川文庫('18.04)。 長編「モリアーティ」と短編「三つのヴィクトリア女王像」を収録。 |
2000.03.28 | 経外典に「ドイル傑作選I ミステリー編 」翔泳社('99.12)の情報を追加 |
2004.07.26 | 経外典に「まだらの紐 ドイル傑作選I」創元推理文庫('04.07)の情報を追加 |
2013.06.22 | 経外典にアンソニー・ホロヴィッツ著「絹の家」の情報を追加 |
2015.11.25 | 経外典にアンソニー・ホロヴィッツ著「絹の家」角川文庫の情報を追加 |
2016.01.30 | 経外典にアンソニー・ホロヴィッツ著「モリアーティ」の情報を追加 |
2018.06.23 | 経外典にアンソニー・ホロヴィッツ著「モリアーティ」角川文庫の情報を追加 |